車両保険を使用すると等級はどうなる？使用を決めるポイントを解説

突然の事故や災害で、自動車が負った損害を補償してくれる車両保険。万が一の時についていると心強いものですが、利用すると等級はどうなるのか考える人もいるでしょう。等級に影響があると保険料にまで響くので、不安を覚えるかもしれません。こちらの記事では、車両保険を使用した際の等級について解説をしています。家計に関わる重要なことなので、ぜひ最後までお付き合いください。

等級とは？

自動車保険で「等級」という文字をよく見かけると思いますが、どんな意味でどのように決まるのかわからない人も多いでしょう。まずは等級の特徴について解説をしていきます。

事故歴に応じて等級が決まる

等級は事故歴によって決まり、はじめて契約をした年は6等級に分類され、事故の有り無しで翌年の等級が変動します。基本的に無事故なら1等級上がり、事故を起こすと3等級下がりますが、事故を起こしても保険を使用しない場合は下がりません。

等級によって保険料が変わる

等級によって保険料が変わるのも特徴です。等級は1～20に区分されており、数字が大きいほど割引率が大きくなっていきます。はじめて契約した年の6等級で13％の割引率ですが、最大で63％の割引率にまで引き上げられます。

同じ等級でも割引率が異なる

同じ等級でも、割引率が異なる場合があります。これは「事故有係数」が関係しており、事故有の場合の割引率が適用されるためです。等級ごとの割引率は保険会社ごとに違いますが、事故有係数の有無で割引率が異なるのは共通しています。

最大で6年まで加算される事故有係数は翌年から適用され、事故から1年経ごとに減算、0年になると「無事故」となり割引率もそちらが適用されます。

 

車両保険も使用すると等級は下がる？

自動車保険の等級は保険を使うことで下がりますが、車両保険を使用したときも等級が下がります。等級が下がるケースは2つあるので、ひとつずつ解説をしていきます。

3等級下がるケース

車両保険を使用して3等級下がる事故は以下のとおりです。

• 自動車同士の事故によって修理をする場合
• 自動車を電柱やガードレールにぶつけたことで修理をする場合
• 当て逃げされて修理をする場合

基本的に、交通事故による自動車の修理に車両保険を使用すると、3等級下がるものと考えておきましょう。

1等級下がるケース

車両保険を使用して1等級下がる事故は以下のとおりです。

• 自動車が盗難にあい、車両保険金を受け取った
• 駐車中に自動車がいたずらされ、修理をした
• 飛び石で自動車が破損し、修理をする
• 自然災害による自動車の損害で、車両保険金を受け取った

被害を受けたのが自分の自動車だけで、相手がいない事故に車両保険を使用すると1等級下がると覚えておきましょう。

 

等級を引き継ぐことはできる？

保険会社によって保険料や割引率は異なるので、なかには「乗り換えをしたい」と考える人もいるでしょう。その時に気になるのが「等級はどうなるのか」という点です。今よりもお得になるはずが、また6等級からとなっては元も子もありません。
ここからは、等級の引き継ぎについて解説をしていきます。

基本的に引き継ぎはできる

等級は保険会社間で共通のもので、他社から乗り換えても等級は変わりません。保険会社が変わったからと6等級で始まることはないので、いつ乗り換えをしても安心です。ただし、等級を引き継ぐ際は更改忘れに注意しましょう。満期日・解約日の翌日から7日以内に、新しい保険会社で契約をしないと、6等級からとなってしまいます。

保険会社の乗り換えだけでなく、家族間でも等級は引き継ぎ可能です。新規で保険を契約すると保険料がとても高くなってしまうので、高い等級を譲って自身は新規契約をしたほうが、結果的に安くおさえられます。いつでも引き継ぎはできますが、同居していることが条件なので注意しましょう。

場合によっては引き継げないことも

場合によっては、等級が引き継げないケースもあります。とはいえ、気をつけていれば防げるものが多いので難しく考える必要はありません。保険会社を乗り換えるのに、満期日・解約日の翌日から7日を超えると等級は引き継げず、6等級からとなってしまいます。また、保険会社から契約を解除された場合も等級は引き継がれません。こちらは保険料未払いが原因となるので、普通に支払いをしていれば問題ないでしょう。

まとめ